終活コラム

  • 日本の散骨の歴史 3.火葬の普及

    現在では世界一を誇る日本の火葬率ですが、実は明治時代までは7割が土葬されていました。明治30年(1897年)の統計では、火葬はわずか29%。明治38年(1905年)では、大阪は90%と高いものの、東京は58%、埼玉や千葉は5%以下、宮崎、鹿児島、沖縄に至っては1%以下という数字が残っています。つまり都市部以外はほとんど土葬されていたことになります。
    その後、大正時代に火葬技術が飛躍的に進歩し、昭和12年(1937年)に近代的な葬祭ホールが併設された「瑞江葬儀所」を東京市が竣工したのを契機に全国的に火葬施設が広まっていきました。
    戦後、昭和23年(1948年)に「墓地、埋葬等に関する法律」が施行され、現在に至るまでの墓地法規となりました。この法律が作られた目的は、公衆衛生の側面が大きく、遺体は火葬場以外の場所で火葬してはならない、墓地以外の場所に埋葬してはならないと記載されています。この法律の成立以降、日本の火葬率は、100%に近くなるまで上昇して墓地の整備も進みました。

小松FP事務所代表小松俊一

青山学院大学経営学部卒業後、リクルートグループ会社で10年間求人広告、社員教育の営業に携わり社長賞など受賞。その後外資系保険会社の日本法人の設立メンバーして東京西支社で人材採用や教育を担当し、40歳で起業。上場企業向け広報・IR事業を展開する傍ら、個人向けコンサルティングも行ている。

所有する主な資格

  • ファイナンシャルプランナー
  • 小型船舶免許1級
  • 終活カウンセラー
    (一般社団法人 終活カウンセラー協会)
  • 海洋散骨アドバイザー
    (一般社団法人 日本海洋散骨協会)